ccTLD世界紀行 第10回 cc.(オーストラリア領ココス諸島)

 ccTLD世界紀行、今回のccTLDは「.cc」です。どこかで観たことのあるようなドメインですが、こちら、実はオーストラリア領ココス諸島に割り当てられたccTLDになります。

オーストラリア領ココス諸島...「しらんがな」というみなさんの声がまた聞こえてきそうです(笑)。もちろん、筆者も行ったことはありませんが、マレー半島の西側、インド洋の東縁に位置する、小さな、小さな島々のことです。

名前の由来は、ココヤシ(Cocos)の木から。キーリングさんというヨーロッパ人が、はじめてこの島を発見したとき、ここは無人島で、ただココヤシの木がいちめんに生えているだけだったそうです。以降、ここはヨーロッパ人の支配するココヤシのプランテーションとして開発されました。

この辺境にある島が、国際的な注目を浴びた事件があります。第一次世界大戦中、神出鬼没の活躍で連合国の艦隊に大打撃を与えたドイツの軽巡洋艦「エムデン」が、最終的に撃破され座礁、放棄されたのがここ。その残骸をサルベージ・解体したのは第二次世界大戦後の日本の業者なので、ある意味でココス諸島は、戦後日本の復興と外貨獲得に一役買ったことになりますね。

さて、前置きが長くなりましたがccTLD「.cc」について。人口600名にすぎないこの島々に割り当てられている「.cc」ですが、このトップレベルドメインは、現在VeriSign社が管轄しており、次世代のcom.ドメインとして売り出しています。国別に割り振られたccTLDが、ある意味、お墨付きで本来は目的別のジェネリック・トップレベルドメインに代わる存在として売り出されるというのは、自由度の高いドメインの世界を象徴する出来事なのかもしれませんね。

Photo credit: NASA Earth Observatory via Visual hunt / CC BY